Arbitrumとは?イーサリアムのL2ロールアップを解説

目次

Arbitrumとは

Arbitrum(アービトラム)は、Offchain Labs社が開発したイーサリアム向けのレイヤー2(L2)ロールアップソリューションである。イーサリアムのスケーラビリティ問題(処理速度の遅さ・高ガス代)を解決しながら、イーサリアムのセキュリティを引き継ぐことができる。総預入価値(TVL)でイーサリアムL2の中でトップクラスを誇り、DeFiエコシステムが最も充実したL2の一つとして知られる。

仕組み:オプティミスティック・ロールアップ

ArbitrumはオプティミスティックRollup(楽観的ロールアップ)方式を採用している。この方式では、オフチェーン(ブロックチェーン外)で多数のトランザクションを処理・まとめて、その結果のみをイーサリアムに送信する。「楽観的(Optimistic)」という名称は、基本的に取引を正しいものとして扱い、不正があった場合のみ7日間の「チャレンジ期間」内で異議申し立てができる点に由来する。

Arbitrumの主要プロダクト

  • Arbitrum One:メインのL2チェーン。最も広く使われているArbitrumネットワーク
  • Arbitrum Nova:さらに低コスト・高速に特化したチェーン。ゲームやSNSアプリ向け(AnyTrust方式)
  • Arbitrum Orbit:企業や開発者が独自のL3チェーンを構築できるフレームワーク
  • Stylus:RustやC++などWASM対応言語でスマートコントラクトを記述できる機能

ARBトークン

2023年3月、Arbitrumは分散型自律組織(DAO)への移行とともに、ガバナンストークン「ARB」を発行した。初期配布として、過去のArbitrum利用者向けに大規模なエアドロップが実施されたことで注目を集めた。ARBを保有することでArbitrum DAOのガバナンス提案への投票に参加でき、プロトコルの方向性を決定できる。

主要なDeFiプロジェクト

Arbitrum Oneには多くのDeFiプロジェクトが展開されている。Uniswap・GMX(デリバティブ取引)・Camelot(DEX)・Radiant Capital(クロスチェーンレンディング)などが代表例。イーサリアムのDeFiを低コストで利用できる環境として人気が高い。

基本情報

項目 内容
開発元 Offchain Labs(米国)
種別 イーサリアムL2・オプティミスティックロールアップ
メインネット開始 2021年8月
トークン ARB(ガバナンストークン、2023年3月発行)
特徴 L2最大級のTVL・豊富なDeFiエコシステム
課題 チャレンジ期間7日間(L1への出金に時間がかかる)