The DAOハック事件:EthereumがハードフォークしたためWhy

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The DAOとは何だったのか

The DAO(ダオ)は2016年にEthereum上で設立された分散型自律組織(DAO)で、スマートコントラクトによって自律的に資金を管理・投資する組織です。ETHで資金を集め、コミュニティ投票でプロジェクトへの投資先を決定する仕組みでした。わずか28日間のクラウドファンディングで約1,200万ETH(当時約150億円相当)を調達し、当時最大のクラウドファンディング成功事例となりました。

ハックの手口と被害

2016年6月、ハッカーがThe DAOのスマートコントラクトの再入攻撃(reentrancy attack)脆弱性を悪用し、約360万ETH(総資金の約1/3)を独自の「子DAO」に引き抜きました。当時の価値で約50億円相当の被害で、Ethereum史上最大のハックとなりました。

ハードフォークという「前例なき決断」

Ethereumコミュニティは「コードは法律だ(Code is Law)」という原則を曲げてでもハッカーの利益を無効化すべきか、激しい議論を行いました。最終的に多数決により、ハック前の状態にブロックチェーンを巻き戻す「ハードフォーク」を実施することが決定。これに反対したグループは元のチェーンを「Ethereum Classic(ETC)」として継続しました。この事件は「ブロックチェーンの不変性」と「コミュニティガバナンス」の葛藤を象徴する歴史的な出来事です。


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