TerraとLUNAとは
Terra(テラ)は韓国のDo Kwon(ド・クォン)が率いるブロックチェーンプロジェクトで、アルゴリズム型ステーブルコイン「UST(TerraUSD)」と、その価値を支えるガバナンストークン「LUNA」が二本柱でした。USTは担保なしに、LUNAとの交換メカニズムだけでドルペッグを維持する設計でした。USTが1ドルを下回ればLUNAを燃焼してUSTを発行する裁定取引が機能する仕組みです。
崩壊のメカニズム
2022年5月、USTが大規模な売り浴びせを受けてペッグを喪失しました。ペッグ回復のためにLUNAが大量発行されたことでLUNA自体の価値も急落、USTとLUNAが互いに下落し合う「死のスパイラル」が発生しました。数日間でLUNA価格は事実上ゼロに近づき、USTも1ドルを大幅に下回ったまま回復できませんでした。
この崩壊で数十万人の投資家が甚大な損失を被りました。韓国では被害者の自殺者も報告され、社会問題となりました。Do Kwonは詐欺容疑で各国から訴追され、2023年にモンテネグロで逮捕されています。
アルゴリズム型ステーブルコインへの教訓
Terra崩壊は「担保なきステーブルコイン」の根本的な脆弱性を世界に示しました。アルゴリズムだけでペッグを維持することの困難さと、大規模な攻撃・パニックへの耐性のなさが露呈しました。この事件以降、各国の規制当局がステーブルコインへの規制強化に動くきっかけとなりました。