Blockchain Life Awardとは、ブロックチェーン界隈を振り返り、話題になったニュースや活躍した人を表彰する、Blockchain LIfeのイベントに伴った催しです。
Blockchain Lifeは、トップ 3 に入る世界的なクリプトイベントの 1 つであり、Web3、暗号通貨、マイニングに特化したイベントです。8,000人を超える仮想通貨愛好家と数千の国際企業がドバイに集まり、業界リーダーによる基調講演、世界的な Web3 プロジェクトやスタートアップの展示、さらには数多くのネットワーキングの機会が提供されます。2024年は4月15日〜16日に開催されます。
今回は、Blockchain Life Award 2024ノミネートされたアントレプレナーたちを紹介します。
Michael J. Saylor
マイケル・セイラーは、ソフトウェア企業マイクロストラテジー社の創業者であり、ビットコイン(BTC)保有で大きな減損を経験。かつてはドットコムバブルで大打撃を受け、その後20年は地味に過ごしていました。しかし、2020年にビットコインへの投資を始め、マイクロストラテジーの資金もビットコインにシフト。セイラーはビットコインの熱心な支持者となり、その価値を強調しています。最近、CEOの座を手放し、ビットコイン投資に専念することを宣言しました。
最近は、「ビットコインETFの需要は供給の10倍」と述べたことがニュースになる等、クリプト業界への影響力を持っている人物と言えるでしょう。
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/f0b6b82f0ae481c5163a458beb975901bf8f2568
また、マイケル・セイラーが会長を務めるマイクロストラテジー社はビットコイン買い増しを続けています。
出典:https://coinpost.jp/?p=516425
Vitalik Buterin
ヴィタリック・ブテリンは、イーサリアムの共同創設者として、暗号通貨とブロックチェーン技術の発展に大きな役割を果たしています。彼は、コードによって自動実行される契約「スマートコントラクト」や分散型アプリケーション(DApps)を提供するイーサリアムを2015年に開始しました。
ブテリンのイーサリアムのアイデアは、ビットコインだけでなく、金融からサプライチェーン管理まで多様な用途で使えるブロックチェーンを求めるものでした。イーサリアムは、プログラミング言語Solidityを用いて複雑なスマートコントラクトを実現し、ICO(イニシャルコインオファリング)という資金調達方法を生み出しました。
ブテリン氏は、ブロックチェーン技術の哲学的側面にも注力しており、分散化とオープンソースの価値を強調しています。彼は、真の有用性と持続可能な発展を重視し、仮想通貨の短期的な波には左右されず、真摯に取り組んでいます。
Justin Sun
ジャスティン・サンは、TRONの創設者であり、ブロックチェーンとメタバースのパイオニアです。彼は、ペンシルベニア大学と北京大学で学位を取得し、2017年にTRONを立ち上げました。TRONは1億8,000万人以上のユーザーを持ち、高い業界内での評価を受けています。
サン氏は、芸術作品のデジタル化にも関心を持ち、著名な芸術家の作品をNFTとして10億元近くで集めました。これらの作品の一部は、APENFT財団に寄贈されました。また、慈善活動にも積極的で、ウォーレン・バフェット氏の慈善ランチやブルー・オリジン社のオークションに参加し、収益は社会貢献のために寄付されました。
フォーブス誌は、複数回にわたり彼を「30歳未満の30人」のリストに選出しています。
Marcel Robert Harmann
マルセル・ロバート・ハーマンは、テクノロジーと金融業界での経験豊富な人物です。彼はクレディ・スイスでキャリアをスタートさせ、その後さまざまな企業やプロジェクトでリーダーシップを取ってきました。2012年にはHRZ Projectsを共同設立し、建設業界向けの管理プラットフォームを開発。また、SEBA Bank AGやTracktics GmbHなどでの役職を歴任しました。
学歴には、チューリッヒ大学での銀行・金融の修士号、Martin Collegeでの情報技術ディプロマ、スクラムでのプロフェッショナルプロダクトオーナーの資格などが含まれます。現在は、zkFinanceの創設者兼CEOとして活動しています。
また、彼は教育分野でも活躍しており、ルツェルン応用科学芸術大学やフリブール第9大学で教鞭をとっています。
Gavin Wood
ギャビン・ジェームス・ウッド博士は、ビットコインが登場した2009年に、後にイーサリアムの共同創設者となりました。彼はイーサリアムの技術開発において重要な役割を果たしており、特にスマートコントラクト言語Solidityの考案で知られています。
2014年には、ヴィタリック・ブテリンと協力してイーサリアムの初版を完成させ、その後、正式にイーサリアムを設立。さらに、ウッド博士はパリティテクノロジーズを設立し、ブロックチェーンのコアインフラストラクチャの開発を進めました。
ウッド博士のビジョンは、ブロックチェーン技術を使ってウェブを分散化することで、技術の新たな進化を促進することにあります。彼はまた、独自のボードゲームのデザイン経験も持つ多才な人物で、その才能をブロックチェーン技術の開発に活かしています。
Sergey Nazarov
セルゲイ・ナザロフは、ロシア移民の息子であり、仮想通貨プロジェクト「チェーンリンク」の共同創設者です。彼はビットコインの登場と同時に暗号通貨業界に参入しました。
1990年代に家族でニューヨークに移住し、ニューヨーク大学で哲学と経営学を学びました。ナザロフは、暗号通貨のビジネスを始める前に企業の組織方法を学ぶための職に就いていました。
2021年のチェーンリンクはオラクルサービスにより750億ドル以上の価値を持ち、データの取得やスポーツ結果などの情報を提供しています。ハッカソンなどを通じて、多くのプロジェクトと提携し、世界的な企業とも連携を深めています。
2022年には、クロスチェーンソリューションへの焦点を強化し、新たなプロトコル「CCIP」を導入しました。このプロトコルは、複数のブロックチェーン間の接続を容易にするもので、数十億ドルがロックされているDeFiプラットフォームへの支援も進めています。さらに、エリック・シュミット氏やジェフ・ウェイナー氏などの経験豊富なアドバイザーもチェーンリンクに参加しています。
CryptoMichNL
ミカエル・ヴァン・デ・ポッペは、MNTradingのCEOであり、暗号通貨市場のトレーダーや投資家に効率的な戦略を提供するためのコンテンツを提供しています。彼の情報はXやYouTubeで見ることができます。
Bybitは、CryptoMichaëlをそのプラットフォームに追加し、コラボレーションキャンペーンを共同で開催しています。
Sergei Khitrov
セルゲイ・キトロフ氏は、ITMO大学の卒業生で、19歳で初めて100万ルーブルを稼ぐビジネスを立ち上げました。現在は連続起業家、ブロックチェーンの専門家として、Listing.helpとJets.Capitalファンドの創設者です。また、Blockchain Lifeフォーラムの主催者でもあります。
Yat Sui
ヤット・シウは、Atari Germanyでのキャリアをスタートに、後にLexicorやAT&Tでのリーダーシップを取りました。香港では、インターネットと電子メールのプロバイダーCybercityを立ち上げ、後にフリーネーションと改名されました。ゲーム会社OutblazeのCEOであり、Animoca Brandsの共同創設者でもあります。2009年にIBMのロータスソフトウェア部門に事業の一部を売却し、香港でクラウドコンピューティングラボを開設しました。彼はBAFTAの諮問委員会のメンバーやアジアンユースオーケストラの理事でもあります。2023年には、香港特別行政区政府のWeb3開発促進タスクフォースのメンバーとなりました。
Sandeep Nailwal
サンディープ・ネイルワルは、Polygonの共同創設者で、デリー出身のソフトウェアエンジニアです。彼は2010年からComputer Sciences Corporationで働き、2014年にはDeloitteのコンサルタントとして経営とプログラム管理に携わりました。さらに、2015年から2016年にはWelspun Groupの最高技術責任者とサプライチェーン責任者を務めました。
Emin Gun Sirer
エミン・ギュン・シラーは、トルコ系アメリカ人のコンピュータサイエンティストで、20年以上の研究でネットワークセキュリティ、分散システム、デジタル通貨に焦点を当てています。2003年には、Bitcoinより6年前に設計した最初のプルーフオブワークプロトコルベースの仮想通貨「Karma」で知られています。
Cornell大学で14年間コンピュータサイエンスの准教授を務め、Ava Labsを共同設立。Avalancheは、Ethereumと互換性のあるスマートコントラクトプラットフォームで、取引速度、低コスト、エコフレンドリーを重視しています。2020年にはAvalancheのコンセンサスプロトコルがオープンソース化し、AVAXトークンの公開販売が行われました。
2021年にはAvalancheの成長とDeFiの普及が進み、500以上の分散アプリが利用可能に。多くのNFTマーケットも登場し、特に「Avalanche Party Animals」や「AVAX Apes」は大きなコミュニティを形成しました。
Artur Hayes
アーサー・ヘイズは、ペンシルバニア大学で経済学の学士号を取得した後、香港でドイツ銀行とシティグループで株式デリバティブトレーダーとして5年間働きました。2014年には、セーシェルを拠点とする暗号通貨取引プラットフォーム「BitMEX」を設立。BitMEXは、世界の金融市場に暗号通貨商品を使ってアクセスできるようにするサービスで、特に100倍のレバレッジを持つビットコイン取引商品「XBTUSD」で知られています。その取引高は1日に平均30億ドル以上にも達しています。
Juan Benet
ホアン・ベネットは、InterPlanetary File System(IPFS)という新しいウェブプロトコル、および暗号通貨を使ったストレージネットワーク「Filecoin」の創設者です。IPFSはWebを分散化し、データの保護とアプリケーションの改善を目指すオープンソースプロジェクトです。FilecoinはIPFS上で動作し、ユーザーは未使用のハードドライブを貸し出すことができます。Juanは、これらの技術を開発するProtocol Labsの創設者で、スタンフォード大学でコンピューターサイエンスを学んでいます。