FT(Fungible Token, ファンジブルトークン)は「代替可能トークン」とも呼ばれ、同じ種類の別のトークンと1対1で交換しても価値が変わらないデジタル資産のことです。現実世界の「お金」と同じように機能し、ビットコインやイーサリアムなどほとんどの仮想通貨がこのFTに該当します。
FT(ファンジブルトークン)の定義と概要
「Fungible(ファンジブル)」という英語は「代替可能な」という意味で、「あるものを同じ価値の別のものと置き換えられる」性質を指します。たとえば、あなたが持っている1000円札は他の誰かの1000円札と交換しても価値は変わりません。これが「代替可能性(Fungibility)」です。
ブロックチェーン上のFTも同じ原理で機能します。1つのBTCは別の1つのBTCと完全に同等であり、どれを持っていても同じ価値です。この性質がFTを通貨・決済・価値の保存手段として使いやすくしています。
FTの主な特徴3つ
- 代替可能性(Fungibility):同じ種類のFTは完全に互換性があり、1対1で交換しても価値は変わりません。1ETHはどれも同じ1ETHです。
- 分割可能性(Divisibility):FTは通常、非常に細かい単位に分割して取引できます。ビットコインは最小単位「サトシ(Satoshi)」=0.00000001BTC まで分割可能です。
- 標準化(Standardization):特定のブロックチェーンプロトコルに基づいて発行されるため、すべてのトークンが同じ規格に従います。Ethereumでは「ERC-20」という規格が広く使われています。
FTの具体例
身近なFTの代表例を紹介します。
- ビットコイン(BTC):最もよく知られたFT。デジタルゴールドとも呼ばれ、価値の保存手段として世界中で保有されています。
- イーサリアム(ETH):スマートコントラクトプラットフォームのネイティブトークン。DeFiやNFTの取引手数料(ガス代)として使われます。
- USDT(テザー):米ドルに価値を連動させたステーブルコイン。どのUSDTも同じ価値を持ち、交換可能です。
- BNB(バイナンスコイン):Binance取引所のネイティブトークン。取引手数料の割引などに使用されます。
- UNI(Uniswap):分散型取引所Uniswapのガバナンストークン。プロトコルの意思決定に参加できます。
FTとNFTの違い
FTとよく比較されるのがNFT(Non-Fungible Token, 非代替可能トークン)です。両者の違いを明確に理解しておきましょう。
- FT:同じ種類のトークンはすべて同じ価値。交換しても損得なし。通貨・投資・DeFiで活用。
- NFT:各トークンが固有のIDを持ち、他のトークンとは価値が異なる唯一無二の存在。デジタルアート・ゲームアイテム・証明書などに活用。
わかりやすい例:1万円札(FT)はどれも同じ価値ですが、特定のスポーツ選手のサイン色紙(NFT)はその一枚にしかない固有の価値があります。
FTのメリットと注意点
- メリット①:通貨としての流動性が高く、世界中の取引所で売買・換金しやすい
- メリット②:小数点以下まで分割できるため、少額からでも投資・運用できる
- メリット③:DeFiのステーキング・流動性提供などに活用して利回りを得られる
- 注意点①:価格変動リスクが大きく、短期間で大幅に価値が下落することがある
- 注意点②:規制の変化(各国の法整備)によって取引が制限されるリスクがある
- 注意点③:詐欺的なFTも多く存在するため、プロジェクトの信頼性を慎重に調べることが重要
FT(ファンジブルトークン)基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Fungible Token(代替可能トークン) |
| 主な特徴 | 代替可能性・分割可能性・標準化 |
| 代表例 | BTC・ETH・USDT・BNB・UNI |
| Ethereumでの規格 | ERC-20 |
| 主な用途 | 決済・投資・DeFi・ガバナンス |
| NFTとの違い | 代替可能(互換性あり)vs 非代替可能(唯一無二) |
| 分割可能な最小単位例 | ビットコイン:1サトシ(0.00000001BTC) |
FT(ファンジブルトークン)は仮想通貨・ブロックチェーンの世界で最も基本的かつ重要な概念の一つです。ほとんどの仮想通貨はFTとして設計されており、その特性を理解することが投資・DeFi活用・ウォレット管理などあらゆる場面の基礎となります。NFTとの違いも含めてしっかり押さえておきましょう。