スリッページ(Slippage)

スリッページとは

スリッページ(Slippage)は、取引を発注した時点の想定価格と、実際に約定した価格との差のことです。特にDEX(分散型取引所)での取引や、流動性の低い暗号資産の売買で頻繁に発生します。スリッページはトレーダーの実質的なコストとなるため、理解と管理が重要です。

スリッページが発生する原因

主な原因は流動性の不足と市場のボラティリティです。DEXのAMM(自動マーケットメーカー)では、取引量が流動性プールに対して大きいほど価格が大きく動きます。また、トランザクションの発注から実行までのタイムラグの間に市場価格が変動することもあります。

プライスインパクトとの違い

プライスインパクト(Price Impact)はスリッページと混同されがちですが異なる概念です。プライスインパクトは自分の取引が市場価格に与える影響で、取引前に予測可能です。スリッページは他のトレーダーの取引やMEVなど、予測不可能な要因による価格のずれを指します。

スリッページ許容値の設定

DEXでスワップする際は、スリッページ許容値(Slippage Tolerance)を設定します。通常0.1〜1%程度に設定するのが一般的です。許容値が低すぎるとトランザクションが失敗しやすく、高すぎるとサンドイッチ攻撃の被害に遭いやすくなります。取引する暗号資産の流動性に応じて適切に調整しましょう。

スリッページを減らす方法

大きな取引は複数回に分割して実行する、流動性が高い時間帯に取引する、DEXアグリゲーター(1inch、Jupiter等)を使って複数の流動性ソースから最適ルートを見つける、MEV保護機能付きのDEX(CoW Swap等)を利用するなどの方法が有効です。CEXの板取引では指値注文を使うことでスリッページを完全に回避できます。

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