仮想通貨や金融の分野で使われる「クォート(Quote)」とは、ある資産を取引・交換するときに提示される「見積価格」や「提示価格」を意味します。これは「今この瞬間に交換したら、どれくらいの価格になるか」という目安として用いられる言葉です。
1. クォートの基本的な意味
- Quote = 見積価格/提示価格
買いやスワップなどの取引を行う前に、「この価格で成立する可能性がありますよ」と提示される価格のことをクォートと呼びます。 - リアルタイムの取引価格ではない
クォートはあくまで取引を始める時点での参考値であり、実際の取引が成立するまでに価格が変動する可能性があります。
2. 仮想通貨におけるクォートの使われ方
- CEXやDEXでのスワップ・売買時
BinanceやCoinbaseなどの中央集権型取引所(CEX)、あるいはUniswapやMetaMaskのスワップ機能などでも、クォートは重要な要素です。ユーザーはこのクォートをもとに、取引を行うかどうかを判断します。 - アグリゲーターの最良レート表示
1inchやCowSwapなどのDEXアグリゲーターでは、複数の取引所から得たクォートを比較し、最良のレート(ベストクォート)を提示する仕組みになっています。
3. クォート通貨とベース通貨
- 通貨ペアでの用語としても使用
たとえば「BTC/USDT」のような取引ペアでは、- BTC:ベース通貨(取引の対象)
- USDT:クォート通貨(価格が見積もられる通貨)
この場合、「1 BTC = ○○ USDT」というクォート価格で表示されます。
4. クォートと実際の取引価格の違い
- スリッページが発生する可能性
クォートはあくまで参考値であり、実際の取引がブロックに記録されるまでに価格が変動すると、スリッページ(滑り)が生じることがあります。 - MetaMaskなどでは有効期限つき
MetaMaskのようなスワップ機能では、クォートには数秒〜十数秒の有効期限が設定されており、時間が経つと自動で更新されます。
✅ まとめ
「クォート」とは、仮想通貨を含む取引全般で提示される“見積もり価格”のことです。
スワップや売買時における取引の判断材料となる重要な情報ですが、実際の価格とは異なる場合があるため、スリッページやガス代などにも注意を払いながら取引を進めることが大切です。