分散型ID(DID / Decentralized Identity)

分散型IDとは

分散型ID(DID: Decentralized Identity / 分散型アイデンティティ)は、個人が自分のデジタルIDを自ら所有・管理する仕組みです。従来のGoogle、Facebook、政府機関などの中央管理者に依存せず、ブロックチェーンや暗号技術を使って本人確認や資格証明を行います。

なぜ分散型IDが必要か

現在のインターネットでは、デジタルIDは企業や政府に管理されています。アカウントの凍結、データの悪用、プライバシーの侵害などのリスクがあります。分散型IDでは個人がデータの主権を持ち、必要な情報だけを選択的に開示できるため、プライバシーと利便性の両立が可能になります。

SBT(Soulbound Token)

SBT(ソウルバウンドトークン)は、譲渡不可能なNFTとして設計されたデジタルID・資格証明です。イーサリアム創設者ヴィタリック・ブテリンが2022年の論文で提唱しました。学歴、職歴、資格、信用スコアなどをSBTとして発行することで、オンチェーンでの評判システムを構築できます。

主要プロジェクト

Worldcoin(虹彩スキャンによる人間証明)、ENS(イーサリアムネームサービス)、Polygon ID(ZKPベースのID検証)、Gitcoin Passport(Sybil耐性のためのID集約)、Ceramic Network(分散型データストリーム)などが分散型ID分野の主要プロジェクトです。

Web3における役割

分散型IDはWeb3の基盤技術として位置づけられています。DeFiの信用融資(担保なし融資)、公平なエアドロップ配布(Sybil攻撃の防止)、DAO内のレピュテーションベースの投票権など、多くのユースケースが想定されています。「自己主権型アイデンティティ」の実現は、Web3の大衆化に向けた重要な課題です。

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