MEV(最大抽出可能価値)

MEVとは

MEV(Maximal Extractable Value / 最大抽出可能価値)は、ブロック内のトランザクション順序を操作することで得られる追加利益のことです。以前はMiner Extractable Valueと呼ばれていましたが、イーサリアムのPoS移行後はバリデーターが主体となるため、Maximalに名称が変更されました。

MEVの種類

主に3つの種類があります。「フロントランニング」は利益のある取引を検知して先に実行する行為です。「バックランニング」は大きな取引の直後に実行して利益を得ます。「サンドイッチ攻撃」はターゲットの取引を前後から挟み込んで価格を操作し、ユーザーに不利なスリッページを発生させます。

MEVの影響

アービトラージャーによるMEVは、DEX間の価格を均一化する役割を果たし、市場効率を改善する正の側面があります。一方、サンドイッチ攻撃はユーザーの取引コストを増加させます。累計で数十億ドル規模のMEVが抽出されてきたと推定されています。

Flashbots

FlashbotsはMEV問題に取り組む研究開発組織です。MEV-Boostでは、ブロック構築をサーチャー→ビルダー→バリデーターという分業体制(PBS)に分けることで、MEV抽出を効率化・透明化しています。MEV-ShareやSUAVEなど次世代プロダクトも開発中です。

MEV対策

ユーザーレベルでは、DEX取引時のスリッページ許容値を小さく設定する、MEV保護機能を持つDEXアグリゲーター(1inch Fusion、CoW Swapなど)を使用するなどの方法があります。プロトコルレベルでは、暗号化されたメンプールやフェアオーダリングの研究が進んでいます。