「spotCVD vs perpCVD ダイバージェンス」は、同じ価格動向を見ていてもデリバティブ市場と現物市場の需給が食い違うときに発生します。代表的なのは「perpが買い上げ・spotが売り抜けている」パターンで、表面的な上昇が長続きしない典型例です。本記事では7指標の図で、その構造を視覚的に整理します。

spotCVD vs perpCVD ダイバージェンスとは
spotCVDはspot市場の成行差分、perpCVDはperpetual futures市場の成行差分を累積したものです。両者の方向が一致しない時、「どちらかが本音、どちらかが見せかけ」という状態になっています。
- 価格は緩やかに上昇している。
- perpCVDは上昇を続ける(成行買いが先導)。
- spotCVDは逆に下落(現物保有者が利確)。
- OIは増加し続ける(perpポジションの積み上げ)。
- FRはプラスに張り付く(ロングがコスト負担)。
7指標で読み解く内訳
上のチャートを上から順に読んでいきます。すべての指標が同じ時間軸で並んでいる前提です。
① ローソク足:緩やかな上昇トレンド
目立つ天井形成のような派手な動きはなく、じりじり上がっているように見えます。ローソク足だけだと健全な上昇に見えるのが厄介。
② Volume:普通の水準
出来高もとくに極端な動きはなく、普段通り。これも「表面的には何の問題もない」状態を演出しています。
③ CVD:上昇トレンド維持
perpCVDは価格と同じく上昇トレンドを描きます。「perp市場では買いが優勢」という状態が見え続けます。
④ spotCVD:逆方向に下落
ここが核心。同じ時間軸でspot側のCVDは下落しています。現物の大口は静かに降りており、「上昇は本物ではない」ことを示しています。
⑤ OI:増え続ける
OIは価格上昇に合わせて増え続けます。「新規ロングが借金で買い上げている」状態であり、現物の支えがない以上、いずれ清算で崩れます。
⑥ FR:プラスに張り付く
FRはずっと正の水準。ロング勢のコスト負担が積み上がり、反転時の燃料になります。
⑦ Bid&Ask:徐々にAskが重くなる
板情報では時間の経過とともにAsk側の厚みが増していきます。現物のスマートマネーが指値で売り抜けているサインです。
早期察知の3チェックリスト
- spotとperpのCVD方向:両方のCVDが同じ方向か。逆方向なら「片方が見せかけ」の状態でリスクが高い。
- OIの増加スピード:OIが価格上昇より速く増えていないか。速ければ「借金で買い上げているだけ」の脆弱な構造。
- spotの先行性:spotCVDの転換が価格の転換より早いか。早ければ近い将来perpも追随する確率が高い。
対策・トレード方針
- ロング保有者:spotCVDの下落が確認できたら部分利確。表面的な上昇を信じてホールドし続けると、突然の急落で利益を失う。
- ショート狙い:spotとperpの乖離が極端になり、FRが直近平均の2倍以上のプラスに達した段階でエントリー検討。ただし反転タイミングは不確定なので少額から。
- 傍観者:「上昇しているのに何かおかしい」と感じたらspotCVDとperpCVDを並べて見る。ダイバージェンスが見えたら無理に追わないのが鉄則。
まとめ
spotCVDとperpCVDのダイバージェンスは「現物の本音とデリバティブの過熱」のギャップを可視化する強力な手法です。一方向の上昇を見ても、spotが付いてきていなければそれは一時的なものでしかありません。perp主導の上昇とspot主導の上昇では、その後の継続性が大きく違うことを覚えておきましょう。