MetaMaskでトークンをスワップする際に表示される「クォート(Quote)」とは、スワップを実行した場合に得られる見積もりレートを指します。これは、指定したトークン量に対して、どれだけの交換先トークンが受け取れるかを示す価格情報です。
1. クォートの意味と仕組み
- Quoteは“見積もり価格”のこと
スワップ前に「この価格で交換できる可能性が高いですよ」という提示。実際の取引はこの価格で成立する保証はないが、見積もりとして参考に表示されます。 - オンチェーンとオフチェーンの価格ソースを比較
MetaMaskは、複数のDEX(分散型取引所)やアグリゲーター(1inch, Paraswap など)から価格を収集し、もっとも有利なスワップレートを選定してクォートを提示しています。
2. クォートと最終的なスワップ価格の違い
- クォートはリアルタイム価格ではない
トランザクション送信からブロックに取り込まれるまでの間に、価格が変動する可能性があります。 - スリッページ(滑り)発生の可能性
市場の流動性やガス代の変動により、クォートと実際の受け取り量にズレが生じることがあります。このリスクを許容する範囲として「スリッページ許容度」が設定できます。
3. MetaMaskのスワップにおけるクォートの特徴
- 複数ソースからの最良価格提示
MetaMaskは独自のスワップエンジンを持ち、Uniswap、SushiSwap、Balancer、Curve など多くのプロトコルから最適なスワップルートを自動で選びます。 - Quoteの有効期限
表示されたクォートは数秒〜数十秒間のみ有効で、一定時間が過ぎると新しいクォートが取得されるようになっています。
4. ユーザーが注意すべきポイント
- スリッページ許容度の設定
急激な価格変動に備え、スリッページ許容度を高くしすぎると、思ったより不利なレートで交換される可能性があります。 - ガス代が見積もりに含まれない場合がある
表示されたクォートは、純粋なトークンの交換比率であり、トランザクションにかかるガス代は別途表示されることが多いため注意が必要です。
まとめ
MetaMaskでスワップ時に表示される「クォート(Quote)」とは、トークン交換における参考価格です。
実際の取引価格とは異なる場合があるため、スリッページやガス代にも注意しながら取引を進めることが重要です。
MetaMaskは複数のDEXから価格を集約しており、ユーザーにとって最適な交換条件を自動で提示する設計になっています。