Seamoon Protocol(シームーン・プロトコル)とは

Seamoon Protocol(シームーン・プロトコル)は、DMMグループの子会社である株式会社DMM Crypto(旧称:DM2C Studio)が2023年に開始したWeb3プロジェクトである。このプロジェクトは、独自トークンを活用したデジタル空間における新たなエンターテインメント体験の提供を目指していた。プロジェクト名の「Seamoon」は、日本語の「海月(くらげ)」を意味し、不老不死とされるベニクラゲをモチーフとしている。


目的と構想

Seamoon Protocolは、独自トークン「SMP」を中心とした持続可能な経済圏の構築を目指していた。具体的には、ブロックチェーンゲームやNFTプロジェクトを通じて、ユーザーやクリエイターが参加できる新たなエンターテインメントプラットフォームの提供を計画していた。また、Oasys Layer2上の独自ブロックチェーン「DM2 Verse」の公開や、複数のブロックチェーンゲームの提供も予定されていた。


プロジェクトの中止

しかし、2024年11月15日、DMM Cryptoは急速な事業環境の変化により、プロジェクトの持続可能性に課題が生じたとして、Seamoon Protocolの中止を発表した。これに伴い、独自トークン「SMP」の発行中止、プラットフォームの新規利用サービス受付停止、関連するブロックチェーンゲーム「かんぱに☆ガールズ RE:BLOOM」のサービス終了など、事業全体の段階的な縮小が進められることとなった。


影響と今後の展開

Seamoon Protocolの中止は、DMMグループのWeb3事業における戦略の見直しを示唆している。プロジェクトの中止に伴い、ユーザーやパートナー企業への対応が進められており、未使用の仮想通貨やアイテムの補償などが検討されている。DMM Cryptoは、今後の方針について引き続き検討を行い、公式サイトやSNSを通じて情報を発信していくとしている。


Seamoon Protocolは、Web3技術を活用した新たなエンターテインメント体験の提供を目指す意欲的なプロジェクトであったが、急速な事業環境の変化により、その構想を実現する前に中止となった。この事例は、急速に変化するデジタルエコシステムにおけるプロジェクト推進の難しさと、持続可能性の確保の重要性を示している。