ハナネットワーク(Hana Network)は、プライバシー保護を重視したレイヤー0のブロックチェーンであり、ユーザー間の直接的な取引やコミュニケーションを促進する「ハイパーカジュアルファイナンス(Hypercasual Finance)」プラットフォームを提供しています。これにより、中央集権的な取引所を介さずに、法定通貨と暗号資産のピアツーピア(P2P)取引や、少額の分散型金融(DeFi)取引が可能となります。
ハナネットワークの詳細解説
プライバシー重視のレイヤー0ブロックチェーン
ハナネットワークは、Cosmos SDKを基盤に構築されたレイヤー0のブロックチェーンであり、プライバシー保護を最優先としています。レイヤー0とは、他のブロックチェーン(レイヤー1)を支える基盤となる層を指し、異なるチェーン間の相互運用性やデータのやり取りを可能にします。ハナネットワークは、このレイヤー0の特性を活かし、複数のブロックチェーンにまたがるプライバシー保護機能を提供しています。
ハイパーカジュアルファイナンス(Hypercasual Finance)とは
ハナネットワークが提唱する「ハイパーカジュアルファイナンス」とは、ユーザー同士が直接的かつ簡単に金融取引やコミュニケーションを行える環境を指します。具体的には、友人間での貸し借り(レンディング)や投げ銭(チッピング)、少額のベッティングなど、日常的でカジュアルな金融活動をサポートします。これにより、従来の中央集権的な取引所(CEX)を介さずに、ユーザー同士が直接取引を行える分散型金融(DeFi)の新たな形を目指しています。
主なプロダクトと機能
- Hana Gateway(ハナゲートウェイ)
- 法定通貨と暗号資産のP2P取引を実現するゲートウェイプラットフォームです。ゼロ知識証明(zkp)を活用し、取引所を介さずにユーザー間で直接的なオンランプ(法定通貨から暗号資産への交換)やオフランプ(暗号資産から法定通貨への交換)を可能にします。これにより、複雑なKYC手続きや高い手数料を避け、シームレスな取引が実現されます。
- Hanafuda(ハナフダ)
- 日本の伝統的なカードゲーム「花札」と暗号資産を融合させたデジタルカードゲームです。EthereumやBase、Arbitrum上でプレイ可能で、ETHやUSDCなどの主要な暗号資産を使用してゲーム内ポイントやカードを獲得できます。ユーザーは「ガーデン」と呼ばれるコミュニティを作成し、チームを結成して育成することも可能で、新しいデジタルゲーム体験を提供します。
資金調達と今後の展開
2024年10月、ハナネットワークはSushiswapやAlliance、Orange DAOの創業者、日本企業のPacific Metaなどから400万ドル(約6.1億円)の資金調達を完了しました。この資金は、今後のプロダクト拡充やユーザー間の交流を重視したプラットフォームの展開に活用される予定です。また、メインネットの第1フェーズとして「Hanafuda」をローンチし、今後はさらなるコミュニティ形成やデジタルとリアルの融合を目指した機能追加が計画されています。
まとめ
ハナネットワークは、プライバシー保護を重視したレイヤー0ブロックチェーンとして、ユーザー間の直接的な取引やコミュニケーションを促進する「ハイパーカジュアルファイナンス」プラットフォームを提供しています。これにより、中央集権的な取引所を介さずに、ユーザー同士が直接取引を行える新たな分散型金融の形を提案しています。今後のプロダクト展開や機能追加により、さらに多くのユーザーが参加しやすい環境が整備されることが期待されます。