Aerodrome SlipStream(エアロドローム・スリップストリーム)は、Baseチェーン上で展開される分散型取引所(DEX)であり、特に集中型流動性(Concentrated Liquidity)機能を備えた次世代の自動マーケットメイカー(AMM)です。このプラットフォームは、Curve、Convex、Uniswapといった既存のプロトコルの優れた点を組み合わせ、ユーザーに効率的で柔軟な取引環境を提供することを目指しています。
詳しい解説
- 集中型流動性の導入:
Aerodrome SlipStreamは、Uniswap V3で導入された集中型流動性モデルを採用しています。これにより、流動性提供者は特定の価格範囲に資本を集中させることが可能となり、資本効率を高めると同時に、取引者に対してより狭いスプレッドと低いスリッページを提供します。 - ガバナンスとインセンティブ構造:
Aerodrome SlipStreamは、独自のトークンであるAEROを発行しており、ユーザーはこれをロックすることでveAEROトークンを取得できます。veAEROトークン保有者は、プロトコルのトークン発行量の配分に関する投票権を持ち、取引手数料やインセンティブから報酬を受け取ることができます。 - Baseチェーン上での流動性ハブとしての役割:
Aerodrome SlipStreamは、Coinbaseがサポートするレイヤー2チェーンであるBase上での主要な流動性ハブを目指しています。そのSlipStream機能は、Baseチェーン上での取引量と流動性の大部分を占めており、他のDEXと比較しても高いシェアを維持しています。 - 競合他社との比較:
2024年7月には、Aerodrome SlipStreamの1日あたりの取引量がUniswapを上回るなど、他の主要DEXと比較しても高い取引量を記録しています。
これらの特徴により、Aerodrome SlipStreamはユーザーに対して高い資本効率と柔軟性を提供し、Baseチェーン上での主要な取引プラットフォームとしての地位を確立しています。